数学基礎

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2017-05-14 2800. 数学 コメントはまだありません

数学基礎

1 はじめに

統計学をツールとして使うにはある程度の数学的な知識や理解が必要となる。
ここでは統計学を使うために最低限理解しなければならない事柄について述べる。

2 ルートの計算

以下の公式がある。

begin{eqnarray*}
a & = & sqrt{{a}^2}
end{eqnarray*}

begin{eqnarray*}
& sqrt{{ab}}= & sqrt{{a*b}} = & sqrt{{a}} * sqrt{{b}}
end{eqnarray*}

begin{eqnarray*}
& frac{sqrt{a}}{sqrt{b}} = & sqrt{frac{a}{b}}
end{eqnarray*}

begin{eqnarray*}
& frac{sqrt{a}}{sqrt{b}} = & frac{{sqrt{a}}*{sqrt{b}}}{{sqrt{b}}*{sqrt{b}}} = & frac{sqrt{{a}*{b}}}{{b}}
end{eqnarray*}

但し、いずれも a>0, b>0 の時に上の式は成立する。

3 指数の計算

以下の公式がある。

begin{eqnarray*}
& x^n = x*x*x*・・・*x
end{eqnarray*}

begin{eqnarray*}
& x^{-n} = & frac{1}{x^{n}}
end{eqnarray*}

begin{eqnarray*}
& x^n * x^m = & n^{n+m}
end{eqnarray*}

begin{eqnarray*}
& frac{x^n}{x^m} = & x^{n-m}
end{eqnarray*}

begin{eqnarray*}
& {(x^n)}^m = & x^{nm} = & x^{mn} = & {(x^m)}^{n}
end{eqnarray*}

begin{eqnarray*}
& x^{frac{n}{m}} = & sqrt[n] {mathstrut x^n}
end{eqnarray*}

begin{eqnarray*}
& x^0 = & 1
end{eqnarray*}

但し、いずれも n,m,x,y は正の数の時に成立する。

4 対数の計算

以下の公式がある。
但し、a を底、b を真数とし、a > 0, a≠1 とする。

begin{eqnarray*}
& log_a 1 = & 0
end{eqnarray*}

begin{eqnarray*}
& log_abc = & log_ab+log_ac
end{eqnarray*}

begin{eqnarray*}
& log_a frac{b}{c} = & log_ab-log_ac
end{eqnarray*}

begin{eqnarray*}
& log_ab^c = & clog_ab
end{eqnarray*}

5 連立方程式

例えば、以下の様な連立方程式を考える。

begin{eqnarray*}
begin{cases}
10x + y = & 320
x + y = & 50
end{cases}
end{eqnarray*}

x=30, y=20 が求められる。
これをグラフで表すと以下の様になる。

graph2.png

図-1

6 確率

確率は以下の式で表される。

begin{eqnarray*}
& {確率} = & frac{当該現象の頻度}{全頻度}
end{eqnarray*}

7 Σの計算

7.1 1次元の表現方法

番号 1 2 3 4 5 6 7
点数 70 40 65 90 85 30 45

これをΣを使って表現してみる。

begin{eqnarray*}
& {合計} = & sum_{i=1}^7{xi}
end{eqnarray*}

データ(この場合は点数)はx、番号をiとして、iは1から7まで変化することを意味する。
Σは加算記号なので、

begin{eqnarray*}
& {合計} = & x1+x2+x3+x4+x5+x6+x7
end{eqnarray*}

と同じ意味になる。つまり合計は425。

7.2 2次元の表現方法

以下の表について行合計と列合計のそれぞれについてΣを使って表現してみる。

番号 1 2 3 4
A 70 40 65 90
B 90 70 85 50
C 60 50 65 40
  1. 行合計

    A科目の行合計は以下の式で表すことができる。

    begin{eqnarray*}
    & {A合計} = & sum_{i=1}^4{x1i}
    end{eqnarray*}

    同様にB科目、C科目の行合計は以下の式で表すことができる。

    begin{eqnarray*}
    & {B合計} = & sum_{i=1}^4{x2i}
    end{eqnarray*}
    begin{eqnarray*}
    & {C合計} = & sum_{i=1}^4{x3i}
    end{eqnarray*}

    例えば、「(x22)」であれば、Bの2、つまり「(70)」 を表す。

  2. 列合計

    番号1の列合計は以下の式で表すことができる。

    begin{eqnarray*}
    & {1合計} = & sum_{j=1}^3{xj1}
    end{eqnarray*}

    同様に番号2、番号3、番号4のそれぞれの列合計は以下の式で表すことができる。

    begin{eqnarray*}
    & {2合計} = & sum_{j=1}^3{xj2}
    end{eqnarray*}

    begin{eqnarray*}
    & {3合計} = & sum_{j=1}^3{xj3}
    end{eqnarray*}

    begin{eqnarray*}
    & {4合計} = & sum_{j=1}^3{xj4}
    end{eqnarray*}

8 行列

データのかたまりを表現する方法。
例えば、以下の様な場合、

begin{Bmatrix}
10 & 11 & 31
20 & 21 & 32
30 & 31 & 33
end{Bmatrix}

1行目の1列目のデータは、10、2行目の1列目のデータは、20 であることが解る。
この様に表すことにより、行の項目に回答者や被験者、列に項目や変数からなる行列データと見なす事ができる。

行列計算に使う計算方法を以下に示す。

8.1 行列の足し算

begin{eqnarray*}
A=
begin{Bmatrix}
10 & 40
20 & 50
30 & 60
end{Bmatrix}
B=
begin{Bmatrix}
70 & 100
80 & 110
90 & 120
end{Bmatrix}
end{eqnarray*}

begin{eqnarray*}
A+B=
begin{Bmatrix}
10+70 & 40+100
20+80 & 50+110
30+90 & 60+120
end{Bmatrix}
=
begin{Bmatrix}
80 & 140
100 & 160
120 & 180
end{Bmatrix}
end{eqnarray*}

8.2 行列の引き算

begin{eqnarray*}
A=
begin{Bmatrix}
9 & 7
4 & 3
end{Bmatrix}
B=
begin{Bmatrix}
1 & 5
2 & 3
end{Bmatrix}
end{eqnarray*}

begin{eqnarray*}
A-B=
begin{Bmatrix}
9-1 & 7-5
4-2 & 3-3
end{Bmatrix}
=
begin{Bmatrix}
8 & 2
2 & 0
end{Bmatrix}
end{eqnarray*}

8.3 行列の掛け算

begin{eqnarray*}
A=
begin{Bmatrix}
3 & 5
2 & 8
end{Bmatrix}
B=
begin{Bmatrix}
4 & 2
6 & 3
end{Bmatrix}
end{eqnarray*}

begin{eqnarray*}
A*B=
begin{Bmatrix}
3*4 & 5*2
2*6 & 8*3
end{Bmatrix}
=
begin{Bmatrix}
12 & 10
12 & 24
end{Bmatrix}
end{eqnarray*}

8.4 行列の割り算(逆行列)

例えば、以下の様な方程式で「(x)」を求める場合を最初に考えてみる。
(3x) = (18) を解く場合、両辺を3で割ると「(x)」は求められる。

begin{eqnarray*}
& frac{3x}{3} = & frac{18}{3}
end{eqnarray*}

この時、左辺の式は「(1x)」である。このことは、3を1に変換していることを意味する。

つまり、行列式に於いても同様に「1」に相当するものがあれば割り算が可能である。
(AX=Y) の時、(A=1) であれば良いことになる。
この様な行列を単位行列と言い、以下の様に表す。

begin{eqnarray*}
単位行列=
begin{Bmatrix}
1 & 0
0 & 1
end{Bmatrix}
end{eqnarray*}

行列では、割り算の変わりに逆行列という方法により実現する。

begin{eqnarray*}
& {A^{-1}}{AX} = & {A^{-1}}{Y}
end{eqnarray*}
begin{eqnarray*}
& X = & A^{-1}{Y}
end{eqnarray*}

ここで、「(A^{-1})」を逆行列という。逆行列の公式を以下に示す。
但し、逆行列は正方行列に対してのみ適用可能である。

begin{eqnarray*}
A=
begin{Bmatrix}
a11 & a12
a21 & a22
end{Bmatrix}
end{eqnarray*}

この場合の逆行列は次式により求められる。

begin{eqnarray*}
逆行列 A^{-1} = & frac{1}{a11*a22-a21*a12}
begin{Bmatrix}
a22 & -a12
-a21 & a11
end{Bmatrix}
end{eqnarray*}

9 微分

統計学では微分は関数の極大値、極小値を求める際に使われる。また、曲線の方程式を微分することにより、傾きを求めることができる。
基本的な微分に関する公式を以下に示す。

9.1 公式

begin{eqnarray*}
& f(x) = & f'(x)
end{eqnarray*}

begin{eqnarray*}
& (c)’ = & 0
end{eqnarray*}

定数を微分すると「(0)」となる。

begin{eqnarray*}
& (x^{n})’ = & nx^{n-1}
end{eqnarray*}

begin{eqnarray*}
& (sinx)’ = & cosx
end{eqnarray*}

begin{eqnarray*}
& (cosx)’ = & -sinx
end{eqnarray*}

begin{eqnarray*}
& (e^{x})’ = & e^{x}
end{eqnarray*}

begin{eqnarray*}
& (a^{x})’ = & a^{x}log a
end{eqnarray*}

begin{eqnarray*}
& (log x)’ = & frac{1}{x}
end{eqnarray*}

begin{eqnarray*}
& (f(x)g(x))’ = & f'(x)g(x)+f(x)
end{eqnarray*}

begin{eqnarray*}
& ({frac{f'(x)}{g(x)}})’ = & frac{f'(x)g(x)-f(x)g'(x)}{({g(x)})^{2}}
end{eqnarray*}

9.2 偏微分

変数が複数ある場合には偏微分を使う。
例題を以下に示す。

begin{eqnarray*}
& f(x,y) = & x^3-3xy+2y^2
end{eqnarray*}
begin{eqnarray}
& frac{partial f(x,y)}{partial x} = & 3x^2-3y
end{eqnarray}
begin{eqnarray}
& frac{partial f(x,y)}{partial y} = & 4y-3x
end{eqnarray}

上記の(1)式、(2)式をそれぞれ「0」と置き、連立方程式を解くことにより極値を求めることが出来る。
これをグラフで表すと以下の様になる。

graph1.png

図-2

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