うつ病 と サプリメント

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2017-05-15 0200. 私的思考 コメントはまだありません

うつ病 と サプリメント

1 はじめに

サプリメント(栄養補助食品、健康補助食品)とは、私たちの身体に不足している栄養素を補充するための食品であり、ビタミン補給、ダイエット促進など様々なサプリメントがある。ここでは、特に、EPA、DHA、セサミン を配合しているサプリメントの うつ病 などの気分障害や与える影響について考えてみたい。
 

2 健康補助食品・サプリメントの定義

消費者庁 健康食品による健康被害の未然防止と拡大防止に向けて の1ページに「健康食品やサプリメントの名称について」の中で、健康食品、サプリメントの行政的な定義はないとしている。さらに、一般的な見解として、健康食品とは、「健康の保持増進に資する食品全般」とし、サプリメントは、「特定成分が濃縮された錠剤やカプセル形態の製品」と考えている。
 

2.1 表示の分類

健康補助食品、サプリメントに関して国は制度を創設し大きく分けて「特定用途食品」と「保健機能食品」の2種類に分類しており、これらについては国が定めた基準による安全性、有効性が認められる食品としている。これら2種類以外の食品については、国の審査、許可を得ていない食品として分類されている。

2.1.1 国が制度を創設し表示を許可しているもの

2.1.1.1 特定用途食品

病人用の食品乳幼児用の食品

2.1.1.2 保健機能食品
  1. 特定保健用食品

    個別に消費者庁の許可、審査が必要な食品。
    ヒトへの安全性、有効性が製品全体として審査され国の許可を得た食品。

  2. 栄養機能食品

    規格基準型、消費者庁の審査が不要な食品

2.1.2 上記以外のもの

下記のカテゴリに属するものは安全性、有効性において国の審査・許可が得られていないものであり、これらを総称して「健康食品」と呼んでいる。

  1. 機能性食品
  2. 栄養補助食品
  3. 健康補助食品
  4. 栄養強化食品
  5. 栄養調整食品
  6. サプリメント

     

2.2 EPA・DHA サプリメントの位置付け

EPA、DHA は、以下に示されるとおり、ω-3脂肪酸の一つである。
 

2.2.1 EPA

エイコサペンタエン酸(エイコサペンタエンさん、eicosapentaenoic acid、EPA)またはイコサペンタエン酸(icosapentaenoic acid)は、ω-3脂肪酸の一つ。ごく稀にチムノドン酸(timnodonic acid)とも呼ばれる。分子式 C20H30O2、示性式 CH3CH2(CH=CHCH2)5(CH2)2COOH で、5つのシス型二重結合をもつ20炭素のカルボン酸である。
 
Wikipedia

 
鰯をはじめとした青魚の脂肪に含まれる必須脂肪酸の一つである。医療用途として、動脈硬化、脂質異常症 (高脂血症)、認知症などの予防や改善によいとされ、アトピー、アレルギー等によいなどと言われている。有効性については、冠状動脈疾患に対してヒトでの有効性が示唆されている。EPAを配合した一部の商品は特定保健用食品として認可されている。

2.2.2 DHA

ドコサヘキサエン酸(ドコサヘキサエンさん、Docosahexaenoic acid、略称 DHA )は、不飽和脂肪酸のひとつで、僅かに黄色を呈する油状物質。分子式 C22H32O2、示性式 CH3CH2(CH=CHCH2)6CH2COOH で、6つの二重結合を含む22個の炭素鎖をもつカルボン酸 (22:6) の総称であるが、通常は生体にとって重要な 4, 7, 10, 13, 16, 19 位に全てシス型の二重結合をもつ、ω-3脂肪酸に分類される化合物を指し、エイコサペンタエン酸(EPA)やドコサペンタエン酸(DPA) とともに高度不飽和脂肪酸(PUFA) とも呼ばれる。

Wikipedia

2.2.3 特定保健用食品として、 承認許可 されている商品

現在、EPAを関与成分とする特定保健用食品として安全性、有効性に関して審査を受けてが承認、許可されている商品はない。
 

2.2.4 栄養機能食品として 届出 により 許可 されているEPAを関与成分としている商品 

関与成分である EPA を配合した栄養機能食品として、国の許可を得ている商品は 機能性表示食品の届出情報検索 より調べることが出来る。この検索結果によると現時点(2017年3月29日時点)において68件の商品が国の許可を得て販売されている。
 

2.3 セサミン サプリメントの位置付け

セサミンとは、以下に示されるとおり、ゴマを主体にしたサプリメント。

セサミン (sesamin) はゴマリグナンに含まれる成分の一つ。
セサミンはピペリトール/セサミン合成酵素(CYP81Q1)が単独で触媒する2回のメチレンジオキシブリッジ形成反応によってピノレジノールからピペリトールを経て生成される。 セサミンはごま油やサンショウから分離する技術がサントリーによって最初に開発されている。
 
Wikipedia

 
「がんや老化の予防に効果がある」と言われている。ヒトでの有効性については、ゴマリグナンの一種であるセサミンに血清コレステロールに対する改善作用など一部のデータがある。また、「血圧が高めの方に適する食品」として、ゴマ蛋白質分解物 (ゴマペプチド含有) を関与成分とした特定保健用食品が許可されている。

2.3.1 特定健康用食品として、 承認許可 されている商品

承認、許可されている商品はない。

2.3.2 栄養機能食品として、 届出 により 許可 されているゴマペプチドを関与成分としている商品

商品名 申請者 食品の種類 関与する成分
ゴマペプ茶 サントリー食品インターナショナル株式会社 茶系飲料 ゴマペプチド(LVYとして)
胡麻麦茶 サントリー食品インターナショナル株式会社 茶系飲料 ゴマペプチド(LVYとして)

 

3 EPA の うつ病 に対する有効性

国立健康・栄養研究所 の研究結果によれば、再発性の単極うつ症状に対する抗うつ薬の補助剤として有効性を示唆している。EPAを1日1g2回摂取したところ、治療2週間で抑うつ症状が改善したという報告があるという。しかし、すべての症例に対して有効かどうかに関しては以下に示すとおり、抑うつ症状やうつ病に対してはさらなる研究が必要とされている。
 

「EPA が組成の 60%以上を占める場合は,オメガ 3 系脂肪酸サプリメントはうつ病の改善に一定の効果がある」という考え方が現在のところ優勢である。
ただし,
①これまでに実施された研究の対象者数が少なく,対象者の特徴も異なる,
②投与期間が 4 週間から 16 週間と一定ではない,
③投与されたオメガ 3 系脂肪酸の種類や割合が均一ではない,
④投与量も一定ではない,
⑤うつ病の評価方法が異なるなど,h
各々の研究の異質性に十分留意する必要がある。そして,
⑥出版バイアスに関しては,あまりないと考える研究者もいるが,少なからぬ影響があると考える研究者もおり,

これらの点を総合すると,オメガ 3 系脂肪酸の抗うつ効果について結論を得るにはさらなる研究が必要というのが現状である。

引用文献:うつ病と PTSD に対するオメガ 3 系脂肪酸のエビデンス (西,松岡. 2013.)

 

4 DHA の うつ病 に対する有効性

国立健康・栄養研究所 によると、ストレスによる攻撃的な行動を抑えるのに有効とされている. しかしながら、上記の EPA と同様に評価方法が異なるなど一定の有効性を示唆したものではないと考えられる。

5 セサミンの うつ病 に対する有効性

国立健康・栄養研究所 によると、循環器系、消化器系以外では、調べた文献の中では見当たらないとされている。

6 うつ病患者 の n-3脂肪酸摂取の減少

最近の研究において, n-3 系脂肪酸の摂取の減少 は, アルコール依存,薬物依存,うつ,認知症などの精神疾患やアルツハイマー病やてんかんなどの神経変性疾患を引き起こす ことが明らかになっている.さらに,これらの疾患においては, 脳内脂肪酸 ,特に PUFA が脳内で 低下 していることや, PUFA の摂取が 精神症状を緩和 することも明らかになりつつある.このように,中枢神経系における PUFA を介したシグナルが神経活動やシナプス可塑性の調節を行っている可能性が考えられている.
 
n-3 系脂肪酸は, セロトニンの代謝にも影響 を与えている可能性がある.動物実験において,n-3 系脂肪酸の欠乏食の摂取によって脳内セロトニン受容体(5-HT2)が増加し,ドパミンD2 受容体が減少することが報告されている.4
 
引用文献:「精神-神経疾患の発症とn-3系脂肪酸」 (徳山尚吾, 中本賀寿夫. 2013.)

 
つまり、うつ病患者においては、n-3 系脂肪酸摂取が減少しており、脳内脂肪酸である PUFA が脳内で低下している為にうつ病やアルツハイマー、てんかんなどの神経変性疾患が起きるとされていることは一般的な見解になっているとされている。
 

8 ホームページについて

このホームページは、うつ病の精神治療法を研究するための私自身のためのサイトです。私自身が覚えることが苦手、且つ、忘れっぽい性分なので備忘録として主に以下の内容のものを扱っています。どこにいてもこのホームページを閲覧することができるようにという目的でこのホームページを作りました。
 
 
ホームページの作成には、Emacs 25.1.1 を使い org-mode により HTML を生成しました。Emacs を使った理由として、Mac , Windows , FreeBSD などOSを問わずに編集出来ること、また、日頃の文書作成も Emacs を使っているため慣れ親しんだツールを使うことが何よりも使い易いためでもあります。このホームページは、大学、大学院で学んだ事柄を中心に私自身が日々の研究のために忘れないようにするための私自身の備忘録、或いは雑記帳の様なものですので、記載されている事柄について十分な確認や検証をしたものではありません。
 
 

  • 患者様のための情報提供サイトではありません。
  • 医師、看護師、その他の医療従事者のための情報提供サイトではありません。
  • 研究者、大学教職員、大学院生、学生のための情報提供サイトではありません。

 
 
したがいまして、このサイトは私のためのネットノートなので、読みにくかったり誤りもあるかもしれません。
その際はご指摘いただけると嬉しく思います。
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[2017-03-06 月] org-mode のバージョンが 8.3.6 から 9.0.5 へバージョンアップしました. 
 


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